【映画感想】トゥルーマン・ショー
その芝刈り機、古くなってきたと思わない?
名前だけは知ってる名作でした。こういう話だったのかー…。
絶妙にちりばめられたユーモアのおかげで笑いながらみられるけど、すごい怖いシチュエーションだよ!
ひとりの青年の人生は、実は壮大なリアリティショーでした、というお話です。
ここまでやったらマジ人権侵害では?!ってなるけど、現実にある同様の番組も程度の差はあれど、人間の生きる姿をコンテンツ化して、視聴者はそれを飯食いながら消費しているという意味では同じ…ひい…
トゥルーマンにとっては現実の生活だけど、本当はテレビ番組なので、CMが突然入ったり、雑な雨が降ったりします。あのCMの唐突な感じ、めっちゃ好き。
24時間、制作の人がトゥルーマンをモニタリングしてて、夜勤の人がちょっとたるんでたり、トゥルーマンの行動に干渉するやり方が切羽詰まって雑になったりするのも、TV番組の制作現場っぽくて笑えます。
トゥルーマンと父親の再会をいい感じに演出できて、制作チームが「やりとげたぜ…!」みたいになってるあたりとか、終盤のプロデューサーのトゥルーマンへの神のような振る舞いは、心底ムカつきますね。直接的な暴力や敵意は何一つ表現されていないけど、人間としての尊厳を踏みにじられる感じ。
あのあとトゥルーマンはどうなっちゃうんだろうなあ。
あの書き割りめいた世界の果てのドアの向こうで、新たな人生を歩めてるといいな。