【映画感想】スラムドッグ・ミリオネア
インドのみのもんた!広告の札束風呂!
インドの賢く心の強い青年が、クイズショウに出て幸福を掴み取るお話です。
とはいったものの、上記のあらすじから描き出されるのは、インドのスラム街に生きる子供たちの過酷な有様です。
宗教暴動に巻き込まれて母を失った二人の兄弟は、食べ物をくれる親切な大人についていきますが、それは子供を集めて組織的に物乞いをさせているマフィアでした。
目を潰して物乞いをさせるって、本当なのかな…本当なんだろうな…。
それから警察がやばい。取り調べが非合法のオンパレード。フィクションで伝え聞く日本の特高警察みたい。
ああいうのを見てると、たまたま現代の日本に生を受けたことがどれほどの幸運かと思い知りますね…。
また、この作品が描くのは、ジャマールとサリーム、兄弟それぞれの生き方です。
ジャマールは優しく聡明で、自分にとって大切なもののためなら、犠牲をいとわず行動します。
サリームは支配的、利己的ですが、いつも最後には弟を大切にする選択をするのです。
二人とも子供の頃からそれぞれの性質が一貫して描かれてるので、彼らが子供から大人になるまでを見守ったような気持ちになって、ぐっときます。
サリームはああいうふうにしか生きれなかったんや…。日本のヤクザものにもああいうやつよう出てくるやろ…?
それからクイズショウの司会のあいつ!
憎たらしいけど、ああいうキャラ好き〜〜〜!
どん底から這い上がった経歴を持ち、過去の自分のような青年を前にしている、ってたまりませんねえ〜〜〜!(これも嘘かもしれないけど。それはそれでおいしい…)
あふれだすみの感に、見ながらなんども「このみのもんた!」と罵倒してしまったのですが、実際に日本のバラエティでもみのさんのクイズショウがあるそうで。
吹き替えの人がみのさんに寄せた演技をしたのかな。でも役者さんからもあふれでるみの味。世界各地にみの的な人はいるのだなあ。